PCBを含有しているかどうかの判別方法

高濃度PCB廃棄物の判別方法

お持ちの電気機器等に高濃度のPCBが含有されているかどうかは、電気機器等の銘板などにより判別します。次の標記があればPCBが使用されている可能性が高いですが、詳しくはメーカーにお問い合わせください。
 また、製造後のメンテナンスなどによってPCBに汚染されている場合もありますので、正確に確認するためにはPCB濃度の分析が必要です。

油の標記・・・
不燃性油、不燃油、不燃性絶縁油、不燃性合成絶縁油、アスカレル(Askarel)
塩素化ジフェニールの表示・・・
塩素化ジフェニール、塩素化ビフェニール、五塩化ジフェニールなど
型式の表示・・・
AF式(Askarel filled)、DF式(Diphenyl filled)
冷却方式・・・
LNAN, LNAF, LFAN, LFAF, LFWF
製造年・・・
概ね1972(昭和47)年以前

照明器具安定器

1957(昭和32)年1月~1972(昭和47)年8月までに国内で製造された照明器具の安定器には、PCBが使用されたものがあります。※東芝、日立関係の安定器の一部に、PCB混入が否定できないものが存在するため、メーカーHPを参照願います。

なお、一般家庭用の蛍光灯等の安定器にはPCBが使用されたものはありません
PCBを含有する安定器は、安定器に貼付された銘板に記載されているメーカー、型式・種別、性能(力率)、製造年月等の情報から判別することができますので、詳細は、各メーカーに問い合わせるか、外部リンクにある日本照明工業会HPや産業廃棄物処理振興財団の動画を参照してください(※現在、北九州市による安定器の調査は行っておりません)。

低濃度PCB廃棄物の判別方法

お持ちの電気機器等に低濃度のPCBが含有されているかどうかは、電気機器のメーカーに確認し、それでも判別できない場合はPCB濃度の分析が必要となります。

変圧器・コンデンサー等

国内メーカーが1990(平成2)年頃までに製造した電気機器には、PCB汚染の可能性があることが知られています。絶縁油の入替ができないコンデンサーでは、1991(平成3)年以降に製造されたものはPCB汚染の可能性はないとされています。※1,2

一方変圧器のような絶縁油に係るメンテナンスを行うことができる電気機器では、1994(平成6)年以降に出荷された機器であって、絶縁油の入替や絶縁油に係るメンテナンスが行われていないことが確認できればPCB汚染の可能性はないとされています。※3

したがってまず電気機器に取り付けられた銘板に記載された製造年とメンテナンスの実施履歴等を確認することでPCB汚染の可能性を確認し、さらに上記の製造年よりも前に製造された電気機器については、実際に電気機器から絶縁油を採油してPCB濃度を測定してPCB汚染の有無を判別します。

ただしコンデンサーのように封じ切りの機器では使用中のものを絶縁油の採取のため穿孔すると使用できなくなるのでご注意ください。

※1
ニチコン製のコンデンサーについては、1991(平成3)年以降のものでPCB汚染の報告があるため処分前に濃度測定をお願いします。詳細は同社HPをご確認ください。
※2
東芝製の高圧コンデンサーについては、1991(平成3)年以降のもので汚染の可能性があるため処分前に濃度測定をお願いします。詳細は同社HPをご確認ください。
※3
富士電機製の一部の機器については、1994(平成6)年までに出荷された機器にPCB汚染の可能性が残るとされています。

銘板確認のため、通電中の変圧器・コンデンサーに近づくと感電の恐れがあり大変危険です。必ず電気保安技術者に依頼して確認してください。

判別フロー

下記のフローを参考に、お持ちの電気機器等にPCBが含有されているかどうかご確認ください。

PCBが含有されているかどうかの判別フロー

計画的処理完了期限後に新たに発見された高濃度PCB廃棄物の対応。
「別添2~4高濃度PCB廃棄物調査票」を提出し「別添1適正保管手順書」に基づいて保管をして下さい。

低濃度PCB廃棄物の処理の契約等